従業員がおこした交通事故により第三者に損害を与えた場合、使用者が負担した損害相当分を従業員に求償できるかとの問題
そもそも法律で認められているとはいえ、会社のために貢献してくれている従業員に求償するなど本末転倒ではあるが、現実に任意保険に加入していない程度の会社では遠慮なく従業員に求償しているようだ。大手運送会社では任意保険に加入していないらしいがこれは資力があるからである。しかしそうでない会社が任意保険に加入しなくて、大きな事故をおこしてしまうと、あっという間に経営は傾いてしまう。
次の判例が参考になろう
「会社はわずかな保険料を惜しみ、その上で月給が少額な従業員に負担させて補おうとしている。」民法715条3項「求償権の行使」の趣旨を逸脱したものといわざるを得ない」
様々な経営事情はあろう。しかし誰もが危険であることが分かる程度のリスクヘッジが出来ない経営者の姿勢がもっとも問題で、至極当然のことと言えよう。
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10月30日(火)